損切りができない理由?心理学の認知的不協和とは??
fxトレードの結果を見返すとき、「なぜか損切りができない。」「しなきゃいけないのは、わかっているが、
なぜか損切りしない自分がいる。」という経験をします。
「損切りができない理由」は実は、心理学の分野でも広く認知されている、「心理的不協和」という心理作用が働いているのです。
心理的不協和がおよぼす作用と、なぜ人は損切りを嫌い損切りを避けるのか、どうしたら損切りをすっぱりできるようになるのか?を解説していきます。
損切りができない理由:損失を認めない心理が働く認知的不協和
損切りができない時、人の心の中では損失を認めようとしない心理が働いています。
損失を認めようとしない自分の心に起こっている作用は、「認知的不協和」という心理学的な作用が及ぼされています。
まず、「認知的不況和」とは、どのような状態になる心理なのかを説明します。
損失を認めない、損失は損失でないと思い込む
心理的不協和という理論自体は、アメリカの心理学者のレオン・フェステンガーによって提唱された理論です。
人間は、自分が納得のいかない事実に遭遇すると、それを合理化しようとして異なる事実を作り上げる。というのが認知的不況和の心理なのです。
認知的不協和の代表例:イソップ寓話「酸っぱいブドウ」
認知的不協和の心理をわかりやすく示している寓話として、『キツネと酸っぱいブドウ』があります。
この寓話の中でキツネは甘くておいしそうなブドウを見つけます。
しかし、ぶどうは高い木の上になっており、いくらキツネが飛び跳ねて取ろうとしても、全くゲットすることができません。
そこでキツネはブドウをとることを諦め、悔しさと怒りから、「こんなブドウはすっぱくてまずいだろう。だれがとってやるものか。」という言葉を残して立ち去ります。
この一連のキツネの行動は、認知的不協和の心理状態を理解する上で役にたちます。
認知的不協和は、通常は二つの要素に不協和が存在する場合、一方の状態を変化して合理化して、不協和状態を減らしたり除去しようとします。
たとえば、キツネのシチュエーションで考えてみると、
1、「キツネは甘そうなブドウがたべたい」
2、「キツネは甘そうなブドウに届かないのでイライラする(不協和)。」
とう2つの事実から、キツネに不協和の心理状態が生まれています。
そこでキツネがこの不協和の心理状態を軽減して、「ブドウがたべられない」という怒りをしずめるために、
「あのブドウは酸っぱくてまずく、たべるに値しない。」という事実を作り出します。
これが認知的不協和が起こった時に、自分を守ろうとして起こる正当化がおこります。
この防御機能のことをフロイトは「自己防衛機能」と呼んでいるのですが、この認知的不況和の心理状態とそれの防衛機能は、生活の様々な場面で起こるのです。
fxにおける認知的不況和とはどのような状態なのか?
それでは、fxトレードで起こりうる認知的不協和の状態とは、どのような状態なのでしょうか。
fxトレードで起こりうる認知的不協和の状態は、いつでもかなりの確率で起こります。トレード中の認知的不協和の心理状態とは、損失が出ている時ほぼ全般に起こりえます。
fxトレードで負けを想定して行動するトレーダーはいません。だれもが稼ぐためにトレードしているはずなのです。
しかし100回トレードして、100回とも利益が出るトレードが出来るトレーダーはいません。かならず含み損のでるトレードがあります。
fxトレードする時は、エントリーする前に相場の予想をたて、必ず儲けがでるであろう方向にエントリーするはずです。
しかし、思った方向と違う方向に相場が動いた時、認知的不協和がおこるのです。
この時に起こる心理を見てみます。
1,「この方向にエントリーしたら絶対儲かる」
2,「思わぬ方向に相場がうごいて損失がでている」
この1の予想にはずれて2の事態が起こる時、fxトレードにおける認知的不協和がおこるのです。
fxの損失に対して認知的不協和がおこると、人は、「思わぬ方向に相場が動いて損失がでている」という不協和状態を軽減しようとします。
損失がでている事実を合理化して不協和状態から脱するために、人は「ナンピン買い」か「塩漬け」で対処しようとします。
どちらの行動も、「予想がはずれて損失がでている」という非常に不愉快な事実を受け入れないための、心理的防御作用が働いています。
ナンピン買いをすることによって、購入平均単価が下がり(上がり)ます。
平均単価を下げて損失を出ていないような事実を作り上げることにより、不協和状態から抜け出そうとします。
また、「予想がはずれたのは一瞬のできごとで、いつかは予想通りの動きになり利益がでる。」
という心理的合理化を行うことによって、含み損が出ている事実を合理化し、損失がでている事実から目を背けます。
これも不協和の削減という自己防衛行為であり、認知的不協和の心理状態からくる行動です。
「ナンピン買い」も「塩漬け」も、どちらもfxトレードをする上では、致命的な失敗になります。ナンピン買いをすることによって、さらなる損失が膨らむことが往々にしてあります。
また、塩漬けはトレードのフレキシビリティを下げます。
ポジションを持ち続けることによって、次なるチャンスで入れないだけではなく、資金もまったく使えないという二重苦に陥ります。
fxトレードにおいてナンピン買いも塩漬けも、やってはいけないトレードです。
しかし、不協和を軽減や削除したいという衝動から、含み損がでたときに「損切り」をして次のトレードに対応するという、fxトレードで勝率をあげるために必要かつ純粋な行動がができなくなります。
すっぱりと損切りをして含み損がでているトレードから決別するためには、それなりの準備が必要になってきます。
損切りができるためには不協和との戦いを制すること
「『損切り』こそfxトレードで勝つための最大の武器。」という言葉を聞いたことがあると思います。
相場が予想に外れて思わぬ方向に動いた時、適切な損切りの実行をすることによってfxトレードの腕が上達します。
しかし、不協和を避けたいという人間の心理が、どうしても損失を認めようとはせずに、損切りを避けようとする衝動になります。それは、「認知的不協和からくる、自己防衛機能のせいです。
それでは、認知的不協和に打ち勝ち、損切りをすることができれば、トレードが上達し、fxトレードで稼げるようになるのです。
それでは、認知的不協和の対処法と、損失が出るときにどういった心構えをしておけば、不利益な行動をさけられるのでしょうか。
認知的不協和が起こってもすんなりと損切りする方法。
すんなりと損切りをする方法として、
トレードをする前にあらかじめ損失が出ることを想定しておくことが不可欠になります。
「損失の想定こそが、認知的不協和を解消する。」
これです。
エントリーする前にあらかじめ損失が出ることを想定します。そうすることによって、損失が出た時に不協和がおこらずに、損切りすることができます。
ただ、損失が出ることだけにフォーカスしてトレードしても、利益をださなければfxトレードをやる意味さえなくなります。
損切りを想定してトレードするのであれば、利確した時に利益が出るようなトレード手法やルールを、徹底して作り上げておくことが必要になります。
「これだけ負けても最悪大丈夫」と納得でき、実際に損失が出ても総合的に利益が出る手法や、トレードルールを決めておくことが不協和を避ける上で必要になります。
ただ、「損失を想定すること」だけでははっきりい言って、ただの根性論に終始してしまいます。
損失を想定してれば、認知的不協和はおこらないでしょー。など、悠長なことをお伝えしたいわけではありません。
損失を想定するには、確固たるトレードルールが必要になります。トレードルールの中に、想定内の損失と、それを上回る額の利益の額を考慮しておくのです。
「トレードルールが大事」ということはよく聞くことですが、トレードルールを作成することは、認知的不協和を回避するために必要不可欠なのです。
そして認知的不協和を回避するためには、その不協和に打ち勝つだけの自信を、トレードルールを持っていることが絶対不可欠になるのです。
トレードルールの作り方については、トレードルールの作り方という記事で解説しています。
どのように損失を考慮したルールを作るべきかや、生活リズムや自己資金に合わせたトレードルールの作り方を解説しています。
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